Ver1回路図
 Ver1部品表
 Ver1部品実装図

 Ver2回路図
 Ver2部品表
 Ver2部品実装図

 イコライザー回路では、多くがNF型を採用しています。
 CR型はNF型に比べひずみ率、S/Nなどが悪い為メーカーでの採用例は少数派です。
 測定値が悪くても実使用で問題ない、異常発振などのトラブルが少ないなど製作難易度の低さと
 音質的魅力で自作ではCR型を好まれる方も多いです。
 本機は、RIAA特性部にCRとL(インダクター)を使用したLCR型イコライザーアンプです。
 LCR型は、LCR素子のインピーダンスが600Ωで真空管では重い負荷インピーダンスとなります。
 通常は、トランスでインピーダンス変換してLCRをドライブしますが、
  トランスでの減衰ロスが大きい。
  L(インダクター)やトランスが高価で製作費が高くなる。
 など製作上のハードルは高くなり、製作例は少ないです。
 本機は、ゼネラルトランス販売(ノグチトランス)の安価インダクターを使用し、トランスの代わりにMOS FETでインピーダンス変換
 して製作費を下げてLCRイコライザーの音を楽しむ為計画した品です。

 掲載している写真では、試作時の写真です。
 部品表記載以外の部品が実装されている場合があります。

 添付部品は、写真と同等性能な他品の場合があります。
 定数等変更している箇所があります。

 
添付部品は、部品表を確認願います。


 本品は、最大限初心者でも組立出来るよう配慮した品です。
 ただし、不動時は回路図を理解が必要です。
 当方は自分用で動作確認済みで、回路図通り組立てれば動作します。
 
不動時は、ご自身の力で解決願います。
 真空管回路は高電圧です。
 感電すると痛いです。危険です。細心の注意が必要です。

 初心者を対象に組立順序を記載しております。ベテランはお好きに! 

 本機で使用しているノグチトランス製インダクター
 

 Ver1基板白
 Ver2基板緑

 組立

 真空管基板とアンプ基板と切り離します。
 切り離し用にミシン目が入っています。カッター等でキズを入れて折ります。
   
 

 真空管ソケットは基板にネジ止めしアンプ基板間を配線で接続します。
 ソケット穴22mm、ネジ止め間隔28mm。
 写真は、下付MT9ソケットとシールドケース。
 
 
 
 C,Rは、背の低い部品より取り付けしていきます。
 電解コンデンサー極性に注意して実装します。
 
 

 端子穴に穴径1.6mmのタレット端子が実装可能です。
 

 配線
 回路図の点線部分は基板上に配線パターンが有りません。
 真空管ソケットの端子間を配線接続します。
 また、回路図点線のC、Rも真空管ソケット間に取付ます。
 
 写真は、すずメッキ線とエンパイヤ絶縁チュープを使用しています。
 真空管ソケット周りは込み入っているので配線引き出ししておきます。
 
 
 真空管ソケットのセンターピンはGNDに落とします。

 真空管基板とアンプ基板間を配線します。
 基板に接続先の真空管番号と端子番号が印刷されています。
 
 
 
 注釈
 Q1,2は発熱が大きいです。(計算上の消費電力約2W)
 放熱器に取付時、放熱グリスを塗って取付の事。
 R15,16は発熱が大きいです。(計算上の消費電力約1.6W)
 基板から少し浮かして取付の事。


 電源には下記仕様品を接続願います。
  ヒーター回路 12V (0.6A)
  +B電源回路 +280V (50mA)
  ヒーターバイアス65V。

 動作確認
 電源投入前に部品実装、間違えがないか確認。
 ・接続、実装ミスが無いか確認して電源ONします。
 ヒーター電圧、B+電圧確認します。
 各部電圧は、回路図に記載している値+−10%程度ならOKです。
 ・真空管が安定動作状態になるまで10分程度かかります。
  安定動作までは電圧値が変動します。

 最低上記を行ってからアンプ等と接続願います。

 別品 EM-TUBE PU1、EM-TUBE PU2と接続する場合
 HB端子はHと+を接続する。
 AMP未接続でPU単体で
  BV +280V (BV-+間)
  HV  +端子 +12V -端子 0V
  ヒーターバイアス電圧65Vに設定する。

 トランスは、
  AC250(260)-0-250(260)V 100mA以上
  AC0-250(260)V 70mA以上
 品を使用願います。(実測で消費電流約30mAなので整流後DC40mA以上品)

 AMPと接続し、配線ミス確認後、電源ON
 AMP基板PU端子で電圧280Vを確認し電圧280Vに再調整
 30分経過後、再度確認調整

 参考情報 試作品での特性
 下記値は、基板単体でケースに入れていない状態での値です。
 金属ケースに入れれば多少良くなります。
  電源はEM-TUBE PU1を使用
  電源はEM-TUBE PU2を使用

 Ver1特性
 1KHz利得 44.17dB
 S/N 77.8dB
 周波数特性グラフ
 ひずみ率特性グラフ

 Ver2特性
 1KHz利得 44.53dB
 S/N 78.9dB
 周波数特性グラフ
 ひずみ率特性グラフ

 新規製作の場合EM-TUBE PU1ではなくEM-TUBE PU2使用をお勧めします。
 EM-TUBE PU1 ・・・ ヒーター回路用電源1つで真空管4本
 EM-TUBE PU2 ・・・ ヒーター回路用電源2つで各2本づつで発熱が低くなるため。



EM-TUBE EQ3 製作手順