公開部品表
公開回路図
取扱説明書
調整説明書
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製作資料
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概要
真空管のGMを測定する基板です。
真空管のGMは、真空管の良否を示す1つの目安です。
規定値と比べ良否を判断します。
私は、エミッション型、GM型共に昔の真空管試験機を所有しています。
良否の判断だけならエミッション型で簡単に試験すれば事たります。
GM型は、真空管のGM値を測定して真空管の元気度を確認する為に使用しています。
規定値1000で測定値800なら、また大丈夫かな!?もう少し使えそうとか
測定値600なら、そろそろ交換かな!?とかの目安としての使い方です。
あくまで私の考え方ですが、
TV-7などのGM型真空管試験機に数万〜10万以上などの高額を出す価値はないと思っています。
理由は、
旧式のGM型試験機は、アナログメーターを使用して目の錯覚を利用して値を表示しており、
プレート信号のAC信号を半波整流してアナログメーターを止まって見える事を利用して表示しています。
また小さなアナログメーターで正確な値の読み取りが出来ません。
内臓真空管、部品の劣化、を考えれば年1回ぐらいは内部校正を行う必要があります。
また最大の理由は、TV-7では、真空管のペア取りが出来ない事です
TV−7の場合、基本全ての測定は、プレート電圧150V、SG電圧130Vの固定電圧で行います。
上記でのGM値は、確認できます。
ただし、実アンプでの使用状態での試験は行えません。
実使用状態でのプレート電流値やGM値は判らないです。
また、大前提としてTV−7真空管試験機は、戦場で素早く真空管の良否を確認する為の試験機です。
TV−7のデーターシートに記載されているGM値は、本来の真空管GM値ではなく、最低限使用可能なGM値が記載されており、
表示される値以上なら使えますよ!と言う値なのです。
よって、新品の真空管を測定するとデーターシートより大きな値を示します。
私の求めている使用方法では用途に合いません。
最新のデジタル式真空管試験機を出ていますが・・・
あまりにも高額です。
知人が
、etracer
を購入したので使用させていただきましたが、測定は非常に短いパルス波で測定していると思いますが、
測定値が、毎回変動します。変動自体は問題ないですが、変化が大きいのでどれを信じれば良いか判りずらいです。
カーブトレーサーとして使えば良いのですが、真空管カーブを使った設計など通常は行いません。
未知の真空管ならともかく、メーカー発表値と標準動作例が判れば良いです。
よって、実使用での各電圧を加えて、GM測定出来ないか?
と思考して作った基板です。
回路構成的には、至ってアナログです。
A/D変換後、GM値計算でCPUを使用していますが、90%はアナログ回路で構成されています。
もっとデジタル的に出来ないか?と思いましたが、調べると高価なデジタルマルチメーターもアナログ的な処理を行っており
無理にデジタル化するより合理的なのかと思いました。
ブロック図
参照いただければ簡単な構成が判りますが、
GM値は、プレート電流の変化 ÷ グリッド電圧の変化 です。
グリッドに1KHzの既知の電圧を加えます。
プレート電流の変化を測定します。
計算して表示させます。
基板のみでは使用できません。真空管に加える各電源を別途用意する必要があります。
注意事項
基板組立て後の調整には、高精度なデジタルマルチメーターが必要です。
1KHzの真の実効値(True RMS)測定可能な品が必要です。
測定精度=調整精度です。
調整の出来で表示される値の信頼性が変わります。
当方使用品は、Fluke 187 です。 4.5桁 True RMS(45Hz〜100KHz)
4.5桁(4 1/2)以上のデジタルマルチメーター使用をお勧めします。
本機は手持ちの6SL7、EL34で動作確認していますが、
全ての真空管での保証はしておりません。
本品使用での問題発生しても一切損害賠償責任は負いません。
全てご自身の責任で使用してください。
掲載している写真では、試作時の写真です。
配布品以外の部品が実装されている場合があります。
添付部品は、写真と同等性能な他品の場合があります。
定数等変更している箇所があります。
添付部品は、部品表を確認願います。
不動時は回路図を理解が必要です。
当方は自分用で動作確認済みで、回路図通り組立てれば動作します。
不動時は、ご自身の力で解決願います。
組立
ベテラン向け品です。
部品向きなど部品データーシート等で確認して組立ててください。
接続するLCDは、2004(20桁4行)表示でPCF8574 I2C LCD アダプターを接続して使用します。
接続、使用方法は、基板
取扱説明書
を見てください。
調整方法は、
調整説明書
を見てください。
動作確認
ヒコック社の真空管試験データーシートは、先に記載した通り、プレート電圧、SG電圧固定で許容できる最低のGM値が記載されています。
よってメーカー発表の新品時のGM値とは異なっています。
真空管のデーターシートには、代表的な動作条件とGM値が記載されていますが、必要なデーターが未記載の場合があります。
色々探して、AVOの真空管試験機のデーターは、動作条件と新品時のGM値が記載されていました。
AVOの真空管試験機データーシート
を見れば、設定電圧とGM値が一目でわかります。
動作確認は、6SL7とEL34で行いました。
試験時の接続図
EL34試験
試験値 プレート電圧 250V SG電圧 250V グリッド電圧 13.5V(-13.5V)
測定値は、10887umhoです。 基準値は、11mmho = 11000umho なのでほぼ同じ値で正常です。
6SL7試験
試験値 プレート電圧 250V グリッド電圧 2V(-2V)
測定値は、1683umhoです。 基準値は、1.6mmho = 1600umho なのでほぼ同じ値で正常です。
GRID SIGの表示にバグがあります。送付品は修正済です。
EM-GM TESTER
Ver1.0
製作手順