DAC Five Ver2製作手順
 DIR−SRC2基板 回路図1 回路図2 部品表 基板シルク図
 D/A基板 回路図 部品表 基板シルク図
 PU基板 回路図 部品表 基板シルク図

  データーシート
  AK4112B
  FN1242
  SRC4192

1、部品確認
  最初に部品表と現物とを照らし合し全部品が有るか確認願います。
  板は、OPTIN部、D/A部、DIR−SRC部、電源部1、電源部2の5枚です。

2、基板は、機能ブロック毎にVカットが入っているので、手で簡単に折れます。
  
3、初期配布基板には、バグがあります。
  一番最初にパターンカットを行ってください。
  後から行うより楽です。
  (1)パターンカット2箇所
    ・D/A基板 部品面 U1の16番に接続されている配線を切断する。
     U1とは、基板裏側で接続されています。スルーホールの手前を切断します。
     U1のシルク図の下に配線があり、判り辛いです。
     写真を参考にして、慎重に切断願います。
     
    ・D/A基板 裏面 U1の16番に接続されている配線を切断する。
     
  (2)D/A基板 U1の16番とU2の16番ピン間を配線する。
     

 バグ情報追加 2008/07
 D/A基板でFN1242の1、2番がGNDへ接続されていますが、+3.3Vに接続されるのが正規です。
 基板パターンカット4箇所。FN1242 1,2番をGNDより切離し。
 配線4本。FN1242 1,2番を3.3Vへ接続、FN1242の7番と接続。

4、SSOP ICの取り付け

  注意!!!
  音質向上の理由等で、銀入り半田を使用する方がいますが、銀入り半田は使用しないでください。
  銀入り半田は、銀メッキ部品に使用するものです!
  金メッキ基板に使用するのは、やめてください。半田不良の元です。

  表面実装部品(SOP、SSOP)を最初に取り付けます。
  本品組み立てで一番難しい所です。
  逆に、取り付けが成功したら、90%は完成したも同じです。
  他の部品を取り付けた後では、実装不可能ですので、最初に取り付けてください。

  SSOPを手ハンダで取り付ける方法は色々ありますが、私の方法をご紹介いたします。
  ただし私の方法は、少し荒い方法ですのでご自身の責任で実行願います。
  他の取り付け方法の紹介ページも参考に実行願います。
  Web上で色々紹介されています。

  SSOP半田付に、半田吸い取り線及び拡大鏡が必要です。
  
  SSOP半田付手順
  0、基板のICハンダ付け箇所にフラックスを塗ります。
    塗りすぎに注意願います。均等に薄く塗ります。
    フラックスは、洗浄タイプと無洗浄タイプがありますが、無洗浄タイプが使いやすいです。
    フラックスを塗ると、ハンダの付きがとても良くなります。
    フラックスは、新しい物を使ってください。
    塗った箇所は、ベトベトしますので、大きく塗らず、必要箇所のみに塗ります。
    また、ベトベトが幸いして、乾く前なら、ICを乗せて押さえると少し粘着しますので下記テープ固定を省略
    する事も可能です、ただし!接着剤でないので、何度も塗らない事!
    
  1、ICをテープにて基板に固定します。 
    ICの足が基板パターンとピッタリ重なる様に貼ります。
    この貼り方が成功の鍵です!
    何度も確認してズレが無い事を確認してください。
    ICの足が基板から浮いていない事を確認して、浮いていたら爪の先などで押さえ基板に密着させてください。
  2、ICの足の先端に半田を盛り基板と半田付けします。 
    この時、隣のIC足に半田が付いても気にしないで確実に全足を基板と半田付けします。
    だだし出来るだけ手早く行ってください。
    足のつけ根部分に半田をつけると、取り切れない場合がありますので注意願います。
    出きるだけ足の先の方を半田付けします。
  3、次に、半田吸い取り線を用意し、ICの足に当て、今付けた半田を吸い取ります。 
    この時、隣のIC足とブリッジしている半田が無くなるまで行います。
  4、ICの取り付け確認を何度も念入りに行ってください。
  5、半田ヤニが基板に残りますが、アルコールで拭くと綺麗になります。 
       写真は他基板の作業例
  6、複数のICをハンダ付けしますが当然全て常取り付け出来て動作します。

  7、SSOPサブ基板を使用する場合。
   ・基板への半田付け手順は、上記と同じです。
   ・28PのICソケットは、幅が合わないので切断して使用します。
   ・ピンは、太い方をサブ基板側へ半田付けします。
    ピンが斜めに成らないように注意し半田付けします。
     

5、SSOPが付きましたら他の部品をどんどん半田付けしていきます。
  背の低い部品より取り付けた方が良いです。
  本基板は、添付部品以外の部品へ交換する場合を考慮して、複数の取り付け穴が開いています。
  特にコンデンサーを取り付ける場合は、穴を間違えない様注意願います。
  基板パターンを確認して部品取り付け願います。
  また極性の有る部品は、くれぐれも間違えないよう取り付けてください。

  基板のハンダ付け間隔が狭い箇所があります。ハンダブリッジに注意願います。
  添付部品の中には、足がフォーミング(基板挿入用に曲げ加工されている)品が含まれていますが、
  基板穴間隔は、部品足を付根から真直ぐ伸ばした状態で挿入出来るよう設計しています。
      

    組立て例写真は、改造前の写真です。
  
  注意
  DIR−SRC基板のC12(0.1uF)は、通常時は、未実装にします。
  デジタル入力にノイズ等があり、受信エラーが出る場合に実装します。
  問題なく音が出る場合は、実装不要ですので、最後に状態を見て実装願います。
 
6、JP設定
  JP1:D/A駆動クロック(SCK)を選択します。
      OFF=全サンプリング周波数で128FS、 
      ON=48K及び96Kで256FS、192Kで128FS
      本機は、OFFにします。
  JP2、JP3:D/A駆動BIT数設定。本機は、共にON
  JP4、JP5:D/A駆動フォーマット設定。本機は、共にOFF
  JP6:未使用(OFF)
  
  よって
  JP1 OFF
  JP2 ON
  JP3 ON
  JP4 OFF
  JP5 OFF
  JP6 OFF

  添付SWの表面に薄いビニールが付いています。はがして下さい。

7、入出力端子
  LED、SW、D/Aの端子は、フラットケーブル用コネクターを実装出来る様設計しています。(コネクター未添付)
  特に、DIR−SRC基板とD/A基板とを接続するD/A端子は、是非フラットケーブル用コネクターを実装
  して、フラットケーブルで接続してください。
  簡単、確実です。ケーブル側も部品屋でコネクター付けをお願いするのが良いと思います。
  LEDは、電源電圧+3.3Vです。LED用抵抗は、未添付ですので、ご用意される時に注意願います。
  
  SW
  SW1:入力セレクター 端子間ONでCOX、OFFでOPTを選択
  SW2:出力FS48K 端子間ONで選択。一度選択されるとOFFにしても状態維持します。
  SW3:出力FS96K   〃 (ロータリーSW、押ボタンSW双方使用可能)
  SW4:出力FS192K  〃 電源ON時は、192Kが選択されます。
  SW5:MUTE 端子間ONでMUTE ON、OFFでMUTE OFF。電源ON時は、OFFです。
  SW6:未使用
  SW7:未使用

  LED
  LED1:OPT 光入力選択時に点灯
  LED2:COX 同軸入力選択時に点灯
  LED3:48K 出力FS48K選択時に点灯
  LED4:96K 出力FS96K選択時に点灯
  LED5:192K 出力FS192K選択時に点灯
  LED6:MUTE MUTE ON時に点灯
  LED7:ERR 入力異常(同期はずれ)時に点灯
  LED8:POW 電源ONで点灯

  コネクター
  SW:上記参照
  LED:上記参照
  ISP:CPUプログラム書込み用(通常時未使用)
  VFD:未使用
  CN:CPU未実装時の制御コネクター(通常時未使用)
  D/A:DIR−SRC基板とD/A基板接続用

8、PU基板のC3−6、9−12は、コンデンサー増設用です。
  購入者の方で必要なら増設願います。耐圧16V以上品を使用願います。
  使用銘柄、容量で音質が変ります。

これで基板部分の完成です。

動作確認
1、起動
  CPUが起動に成功した場合は、POW(電源)LEDが起動直後に数回点滅して点灯します。
2、初期状態
  出力周波数は、192Kで起動します。
  入力信号が異常の場合、ERR LEDが点灯します。
  1KHz、0dB出力波形
  


真空管バッファ
 回路図
 部品表
 配線図
 真空管バッファーは、今まで発表してきた回路構成と同じです。
 組立ても難しい特別な所もないです。
 写真と、前回の組立て例を参考にしてください。
   
 電源基板の出力は、150Vです。(+−10%程度ならOK) ヒーター用は、6Vです。
 オプションの真空管バッファーと接続する方法は、図を参考にしてください。
 D/A-TUBE BUF接続
 前作製作案内

 前作は、真空管に5755、2本を使用した構成ですが、本機は、5670、1本です。
 電源トランスは、下記の品を使用願います。
 高圧回路用 120V(30mA)
 ヒーター回路用 8V(2A)
     下記品などが使用出来ます。
     ノグチトランス PM082(8V、2A) 1個 
               PM30WS(120V、30VA) 1個 
                参考写真

  使用トランスが、シールドなしの場合、フラックスの影響を考慮し基板より十分離してください。

その他必要品
音だしする為には、本部品セット以外に材料が必要です。

(1)電源トランス
 アナログ部、PU1、PU2 8−0−8V(0.5A)
 デジタル部 PU3、PU4、PU5、PU6 0−8V(0.5A)
 の6トランス仕様です。

 おすすめ品は、
 RSオンラインで販売している、トロイダルトランスです。
 販売店品番 278-6908
 上記品番で検索してください。
 1次115V、2次9V*2の品ですが、1次100Vで使用すると丁度よいです。

 結線例
 
  使用トランスが、シールドなしの場合、フラックスの影響を考慮し基板より十分離してください。

(2)その他
・線材
・ケース
・いろいろです。

(3)TCXO
 三田電波の1ppmTCXOを使用可能なように回路設計しています。
 更なる音質向上!?が可能かもしれません。
 当方は、一応入手してみました。
 自分用を組立てる時に試してみるつもりです。
 
 使用するTCXOは、24.576MHzです。
 下記で入手できます。
 http://www.ne.jp/asahi/sound.system/pract/index.html

(4)コネクタ
 オプションの電源コネクター以外の箇所には、JSTのXHコネクターが使用可能です。
 穴間隔は、2.5mmです。
 

・不動時は!!
 はっきり言えば、テスターのみで原因追求する事は非常に難しいです。(ほぼ不可能)
 テスターのみで原因が判る方なら、逆に製作時の不具合発生は無いと思われるベテランです。
 原因追求には、オシロスコープが必要です。
 問題なく組立てる事より、不具合探査、修正が難しい事を理解し製作願います。