回路図
部品表
部品実装図
12SC7差動+12SH7カソードフォロア出力構成フラットアンプです。
以前12SC7でバッファーアンプを製作しましたが音が良く当方のメインアンプとなっております。
今回回路見直しで音質向上目的で製作しました。
差動回路でP-G帰還回路を採用してゲイン調整しています。1段帰還で安定動作です。
フラットアンプ不要論もありますが、私の考えでは、真空管イコライザーでは、フラットアンプが必要と考えます。
真空管イコライザーでは通常、ボリュームに100KΩ以上の高抵抗値を使用します。
高抵抗ボリューム出力では高インピーダンスとなる為、パワーアンプまでの長配線での減衰、
音質劣化が大きいです。フラットアンプでインピーダンス変換して出力する事で音質劣化が小さくなります。
掲載している写真では、試作時の写真です。
部品表と違う部品が実装されている場合があります。
添付部品は、写真と同等性能な他品の場合があります。
定数等変更している箇所があります。
添付部品は、部品表を確認願います。
本品は、最大限初心者でも組立出来るよう配慮した品です。
ただし、不動時は回路図を理解が必要です。
当方は自分用で動作確認済みで、回路図通り組立てれば動作します。
不動時は、ご自身の力で解決願います。
真空管回路は高電圧です。
感電すると痛いです。危険です。細心の注意が必要です。
初心者を対象に組立順序を記載しております。ベテランはお好きに!
組立
放熱器には部品セット同封品以外に秋月電子 17PB046 が使用可能です。
部品セット同封
17PB046
放熱器には放熱グリスを塗って部品取付します。
C,Rは、背の低い部品より取り付けしていきます。
電解コンデンサー極性に注意して実装します。
ダイオード(CRD)の方向注意!!。写真のCRD取付方向が1カ所間違っています。!
部品セット同封のZD1,2(ツエナーダイオード)とCRD1,2(定電流ダイオード)とわ見分けにくいです。
テープ品・・・ツエナーダイオード。バラ品・・・定電流ダイオード
真空管ソケット端子番号を確認し取付の事、番号がずれても取付可能なので間違え注意!
アンプ部と電源部は基板ミシン目で切り離し可能です。
電源トランス
電源トランスは、ヒーター回路用×2 + B電源用×1が必要です。
トランス仕様 0-130V (30mA以上) + 0-15V (1.5A) ×2
ヒーター回路用電源は2回路必要です。共用出来ません。
上記仕様品は市販品がありません。
当方が動作確認時使用品は、
東栄変成器 J-162W 1個 ・・・ヒーター回路用
東栄変成器 Z-01 1個 ・・・B電源用 1次側0-90VにAC100V入力、2次側0-120Vから取り出しで約130V出力
使用方法図
Z-01は、10VA品ですので規格上、本機では小さいです。
試作での実使用では、発熱、電圧とも問題ありませんでした。
心配なら30AV(30mA)ぐらい品を使用して下さい。特注するのも良いです。
動作確認
電源投入前に部品実装、間違えがないか確認。
・真空管未実装で接続、実装ミスが無いか確認して電源ONします。
ヒーター電圧、B+電圧確認します。
・真空管を実装して各部電圧を確認、回路図に記載している値+−20%程度ならOKです。
真空管が安定動作状態になるまで数分かかります。
安定動作までは電圧値が変動します。
最低上記を行ってからアンプ等と接続願います。
参考情報 試作品での特性
下記値は、基板単体でケースに入れていない状態での値です。
金属ケースに入れれば多少良くなります。
S/N 93.1dB
入出力特性グラフ
周波数特性グラフ
ひずみ率特性グラフ
ゲイン調整
1段P-G帰還の為、抵抗値変更で簡単にゲイン調整可能です。
R15(R16)の値を変更する。
大きくする・・・ゲイン増大
小さくする・・・ゲイン減少
試作品実測値
100KΩ・・・ 4.45dB
150KΩ・・・ 6.11dB
200KΩ・・・ 7.38dB 部品表記載値
300KΩ・・・ 9.31dB
同封の真空管について
真空管は、実機に挿してカソード電圧を測定しています。
測定値の近い品をペアーとして同封しています。
精密な測定は行っていません。測定値は、目安程度です。真空管不良の確認も行っています。
測定品の中に真空管内部からカラカラ音のする品があります。
ピン部分封印時のガラス片が入っていると思われます。
メタル管でもピン部分の気密にはガラスを使用しています。
真空管内にガラス片が入っている事はよくあります。
国内の販売店では多分不良扱いで取り除いていると思いますが、海外から購入した品は動作問題なければ良品扱いです。
当方配布品でもカラカラ音する品が見つかりましたが動作OKで良品としています。
部品セット同封品とオプション真空管4品は在庫から適当に選択しますので特性合わせ等は出来ません。
12SC7と12SH7の組み合わせもペアー品同士を適当に選択しています。