EM-PU2 Ver1.0 製作手順

 プリアンプ用電源として設計したローノイズ電源です。
 ±10V〜±35V(200mA)の範囲で出力電圧調整可能です。
 設計上は200mA程度の出力目標で設計しましたが500mA程度まで使用可能です
 オーデイオアンプ回路用汎用ローノイズ電源として使用可能です。


 本品基板は汎用設計の為、未実装(未使用)個所が多数あります。
 回路的に見にくい場合、未実装部品未記載回路図を見ていただくと判りやすいかと思います。

 TR回路図 未実装部品未記載TR回路図
 TR部品表
 MOS回路図 未実装部品未記載MOS回路図
 MOS部品表
 部品実装図

 掲載している写真では、試作時の写真です。
 配布品以外の部品が実装されている場合があります。

 添付部品は、写真と同等性能な他品の場合があります。
 定数等変更している箇所があります。

 
添付部品は、部品表を確認願います。


 本品は、最大限初心者でも組立出来るよう配慮した品です。
 ただし、不動時は回路図を理解が必要です。
 当方は自分用で動作確認済みで、回路図通り組立てれば動作します。
 
不動時は、ご自身の力で解決願います。

 初心者を対象に組立順序を記載しております。ベテランはお好きに! 

 組立
 放熱器とTR部品は、3mmのネジで取付します。
 放熱グリスを塗って取付た方が良いです。
 

 C,Rは、背の低い部品より取り付けしていきます。
 電解コンデンサー極性に注意して実装します。
 TRバージョン
 
 MOSバージョン
 
 
 端子穴にはJSTのVH又はXHコネクターを実装可能です。

 
 ZD/CRDの見分けが難しいです。
 部品刻印で見分けます。
 1.5mA CRD ・・・ 15**
 4.5mA CRD ・・・ 45**
 6.2V ZD ・・・ 6V2
 と小さな字体で刻印があります。
 ルーペ等で確認下さい。

 ・出力電圧
 VR1,2を廻し出力電圧を設定します。
 ±10V〜35Vの範囲で変更可能です。
 過電流保護回路はついていません!!くれぐれもショート事故注意!!
 
 ・電源トランス
  大まかな選定方法
  電源トランスには、整流後DC電圧が、電源出力電圧より3V以上高くなるように選定する。
  (MOS-FETバージョンでは、6V以上高くなるように選定する)
    整流後DC電圧=トランスAC電圧×√2 です。
     例 AC15Vのトランスを整流すると、15×1.41=約DC21V
       入力部コンデンサー耐圧50Vの為、最大AC30-0-30V以下品を使用する。
    整流後DC電流は、トランスAC出力電流の約60%です。(ブリッジ整流時)
     例 AC400mAのトランスの場合、整流後DC電流は、400×0.6=約DC240mA 
  よって、理想的な、おすすめトランスは、AC10-0-10V〜AC30-0-30Vで0.4A以上品です。
  簡単に考えれば出力35V時はAC30V。出力30V未満なら出力電圧と同じAC電圧のトランスを使用するのが良いです。

  動作確認時は、AC35Vトランス使用しています。

 ・その他
 基板上の電源はEQ回路でも十分使用可能な低ノイズ電源です。
 実測で出力電圧ノイズ

 TRタイプ
 +端子〜GND間 約 30uV
 -端子〜GND間 約 55uV

 MOSタイプ
 出電圧35V設定、230mA出力時
 +端子〜GND間 約 80uV
 -端子〜GND間 約 80uV

 出電圧15V設定、100mA出力時
 +端子〜GND間 約 70uV
 -端子〜GND間 約 70uV
 


 参考
 電圧調整VRを最大、最小にしても目的電圧にならない場合の下記の対応で解決する場合があります。
 回路が正常に動作していて単に調整範囲が狭い場合の対処方法です。
  +側基準で
  最大出力電圧が低い場合 R11,12を小さい値へ変更 3K⇒1.5K
  最小出力電圧が高い場合 R9,10を小さい値へ変更 4.7K⇒2.4K