回路図1 回路図2
部品表タイプA 部品表タイプB 部品表タイプC 部品表タイプD
部品実装図
基板パターン図1(半田面)
基板パターン図2(部品面)
文中の写真にOPアンプ実装にICソケットを使用していますが、配布品には含まれません。
CPU用の20ピンICソケットは配布品です。
本配布部品セットには、4つのタイプがあります。各タイプの違いは、添付真空管及びヒーター回路部品です。
詳細は、部品表を参照願います。
・タイプA V1=WE407A、 U4=7820(20V)
・タイプB V1=GE407A、 U4=7820(20V)
・タイプC V1=GE5670、 U4=7806(6V)
・タイプD V1=未添付、 U4=7806(6V)
組立て写真は、タイプCの物です。
1、部品確認
最初に部品表と現物とを照らし合し全部品が有るか確認願います。
手作業で袋詰めしておりますので間違えがある場合があります。
配布するCPUには、プログラム済を示す黄色シールを貼っています。もし、シール無し品の場合、未プログラム品の可能性があります。
黄色シール添付品は、当方で実機にて動作確認済み品です。
2、次は基板のミシン目より、アンプ部、電源部、バランス部を切り離します。
基板の両面よりカッターで数回キズを付けて折ります。
各基板は、線材にて繋ぎますが、基板を切り離さないで同様に配線してもよいです。
3、SOP ICの取り付け
表面実装部品(SOP)を最初に取り付けます。
本品組み立てで一番難しい所です。
逆に、SOPの取り付けが成功したら、90%は完成したも同じです。
他の部品を取り付けた後では、実装不可能ですので、一番最初に取り付けてください。
SOPを手ハンダで取り付ける方法は色々ありますが、私の方法をご紹介いたします。
ただし私の方法は、少し荒い方法ですのでご自身の責任で実行願います。
他の取り付け方法の紹介ページも参考に実行願います。
Web上で色々紹介されています。
一例をあげておきます。
SOP半田付に、半田吸い取り線及び拡大鏡が必要です。
SOP半田付手順
1、まずICをテープにて基板に固定します。
ICの足が基板パターンとピッタリ重なる様に貼ります。
この貼り方が成功の鍵です!
何度も確認してズレが無い事を確認してください。
ICの足が基板から浮いていない事を確認して、浮いていたら爪の先などで押さえ基板に密着させてください。
2、
ICの足の先端に半田をたっぷり盛り基板と半田付けします。
この時隣のIC足に半田が付いても気にしないで確実に全足を基板と半田付けします。
だだし出来るだけ手早く行ってください。
足のつけ根部分に半田を沢山つけると、取り切れない場合がありますので注意願います。
3、次に、半田吸い取り線を用意し、ICの足に当て、今付けた半田を吸い取ります。
この時、隣のIC足とブリッジしている半田が無くなるまで行います。
4、ICの取り付け確認を何度も念入りに行ってください。
5、半田ヤニが基板に残りますが、アルコールで拭くと綺麗になります。
4、SOPが付きましたら他の部品をどんどん半田付けしていきます。
背の低い部品より取り付けた方が良いです。
本基板は、添付部品以外の部品へ交換する場合を考慮して、複数の取り付け穴が開いています。
特にコンデンサーを取り付ける場合は、穴を間違えない様注意願います。
基板パターンを確認して部品取り付け願います。
また極性の有る部品は、くれぐれも間違えないよう取り付けてください。
添付部品の中には、足がフォーミング(基板挿入用に曲げ加工されている)品が含まれていますが、
基板穴間隔は、部品足を付根から真直ぐ伸ばした状態で挿入出来るよう設計しています。
TR1の放熱フィンをハンダ付けします。
J396、J407の接続
J396、J407は、ヒーター電源と真空管ヒーターとの接続を行っています。
使用真空管が、407Aの場合は、J407を接続
使用真空管が、5670の場合は、J396を接続 します。
必ずどちらか片方のみ接続してください。両方接続すると壊れます。
OPR,OPCの実装
周波数特性を意図的に変更しないで使用する場合は、OPR11,12,21,22の4箇所は、ショート(ジャンパ接続)しOPCは実装しません。
もし、高域を少し落としたいなど音質を変更する場合は、OPR,OPCを実装する事で高域を減衰させる事が出来ます。
その他
OPアンプ(U1)を未実装にし、入力を直接PGA2311へ入力し使用する場合は、U1の2−3、5−6番ピン穴間をショートして下さい。
これで基板部分の完成です。
5、各基板接続
各基板の配線用端子は、間隔5mm又は2.54mmです。
穴径を大きめにしていますので市販の5.08mm、2.5mmのコネクターでも使用出来ると思います。(保障なしですが!)
CN1は、10Pのフラットケーブルコネクターで接続するとらくです。
デジタル制御データーとデジタル部電源が供給可能です。
CN2は、未使用です。将来の拡張用です。
GND端子は、文字数削減で「G」のみ表示している箇所があります。
各端子は、回路図と基板双方を確認の上接続願います。
バランス入出力を使用した場合の接続例を載せておきます。
参考にしてください。
バランス接続例
6、動作確認
1、電源確認
電源基板にトランスを接続して電源を入れます。
煙や臭いに気おつけて異常時はすぐに電源OFF出来る状態で作業します。
問題無ければ各出力電圧を確認してください。
V+・GND間 約+150V
+5V・GND間 約+5V
−5V・GND間 約ー5V
H+・H−間 約6V(真空管5670の場合)
H+・H−間 約20V(真空管407Aの場合)
問題無ければ、アンプ基板と接続します。
接続後、再度電圧確認を行います。また異常時はすぐに電源OFF出来る状態で作業します。
2、MUTELED未接続ならアンプに繋ぎ音で確認するしか無いですが、
MUTELEDを接続している場合は、電源ON後、約2秒間LEDが点灯して消えればCPUは動作しています。
MUTE用SWは、押している間のみSW−ONする物を使用願います。タクトSWがよいと思います。
SWを押し続けると、MUTEのON/OFFが繰り返されます。
3、音量調整用のボリュームは、10KΩ〜20KΩを使用してください。
私は20KΩを使用しています。
使用するボリュームは、直接音質には関係ないですが、ボリュームで分圧される電圧をA/D変換して
音量データーを得ていますので、ここで発生する電圧誤差などで音量データーがふらつく事になります。
粗悪品を使うと良くないと思いますのでご注意願います。
注意!!!!
真空管を抜いた状態では電源を入れないでください。
真空管が付いている状態で適正電圧、電流が流れます。
感電にはくれぐれも注意願います。
真空管回路には、高圧がかかってます。
その他、注意事項
配布部品は、デーピング品よりの切り出し品が含まれていので、部品足長が短いものもあります。(実装には問題なし)
PGA2311の入力インピーダンスは10KΩです。
ただし電源ON状態での値です。電源OFFでは、入力インピーダンスが極端に低くなります。(半導体の特性上)
OPアンプ未実装で入力を直接PGA2311へ入力する場合は注意願います。(特に真空管出力機器など)
本部品セットを入手され音を出すには、本部品セット以外に下記品が必要です。
(1)電源トランス
8V−0−8V、0.5A 低電圧部回路用
0−8V、1A 5670真空管ヒーター回路用 又は 0−20V、1A 407A真空管ヒーター回路用
0−120V、30VA 真空管回路用 (安価な絶縁トランスがおすすめ)
下記品などが使用出来ます。
ノグチトランス PM082(8V、2A) 1個 、PM202(20V、2A)
PM30WS(120V、30VA) 1個
PM081W(8V、8V、1A) 1個
参考写真
(2)チョークトランス
ノグチトランス PMC−2010H(20H、100mA) 1個 2,100円
参考写真
少しでも安くしたい方はPMC−2010Hの代わりにPMC3030H(30H、30mA)1,575円が使用できます。
使用トランスが、シールドなしの場合、フラックスの影響を考慮し基板より十分離してください。
(3)その他
ケース、スィッチ、配線材料、音量調整用ボリューム、その他等
参考
筆者製作品での真空管部電圧参考値(+−10%程度の値で正常です。)
真空管プレート電圧 約152V(対GND間)
真空管カソード電圧 約49V(対GND間)
R9、R10の両端電圧 約47V
周波数特性 (ボリューム最大)
10Hz〜90KHz(+−0dB)、100KHz(−0.5dB)
ひずみ率(1VRMS出力時) (ボリューム最大)
20Hz 0.07%
100Hz 0.05%
1KHz 0.05%
10KHz 0.055%
20KHz 0.25%
1KHz 下段:入力 上段:出力